She Loves『家』♪ 一番身近なものだからイメージできるし、だからこそこだわってほしいです!
やむを得ない事情により断念した道。でもそれがきっかけとなり心の奥底にいた自分の一番好きなものに出会えた女性のおはなしです。
自社製品や職場環境、尊敬する上司やユニークな会社の制度など、毎週様々な「はたらくインセンティブ」を持つシゴト充実系20代女子にインタビューする「She Loves…」。第6回は、とにかくこだわった家をつくる、家づくりを提案している羽間奈々子さんをご紹介します。
羽間 菜々子 (Hazama Nanako) 26歳
株式会社MUJI HOUSE( HP:https://www.muji.net/ie/ )
設計担当
岐阜県出身。父親が転勤族だったため、幼いころから引越し続きで色々な家や生活スタイルを経験。高校生までは別の道を志していましたが、やむを得ない事情で進路を再考した時に現在の道にたどり着きます。さまざまなデザインや間取りの家に住んだことで、自然と家自体に関心を持つようになり、それにかかわるしごとがしたいと思うようになったそうです。現在は設計士の資格を取得するため日々猛勉強をしながらご活躍中です。
芸術の分野に興味があった学生時代
幼少期より絵を描くことが好きだったので、高校はデザインコースを専攻。当時は、美大に進学して将来は何かしらアートに関わるしごとをしたいと、漠然と考えていました。ところが、父の転勤で高校2年生の時に愛知への転校が決まりましたが、普通科の高校にしか転入できませんでした。
やむを得ない理由なので受け入れるしかありませんでしたが、独学で美大に合格する自信もなく、また、正直芸術の道でお金を稼げるイメージも持てなかったため、美大進学を断念しました。大学選びの際は学部選択に悩みましたが、自分にとって身近な存在となっていた住宅に興味を持ち、建築が勉強できる学校へ入学しました。
興味はあって入学したものの・・・
最初は芸術系に行きたかったので正直勉強として学ぶとなるとそこまで乗り気ではありませんでした。
しかし、幼少期からたくさんの【家】を体験し心の奥底で思い描いていたものがフツフツと沸いてきて、少しずつ勉強を重ねていく中で資格も取得したいと思うようになり、いつしか自分の中で「ずっと建築の仕事をして行くぞ!」と思うようになりました。
とにかく一言で言うと【住宅】にしか興味がなかったんです。というか自分のその気持ちに気づいていなかっただけかもしれません。今思えば、大学進学で芸術系を選んでいても恐らく遅かれ早かれ今の職にたどり着いていたと思えます。
設計の仕事がしたい!って頑なに思ってたハズなのに最初に経験したのは現場監督!
大学で建築業界に火が付き、とにかく【家の設計】がしたいと思っていました。
そのため就職先は設計の仕事でしか探していませんでした。ただ、この業界で長く働きたいという思いは当時から持っていたので最初の5年ぐらいは現場を経験しといた方がいいのかなという悩みもありました。新卒で右も左もわからない時、若くて体が動くときにしか学べないことが現場にはあると思っていたからです。
そんな時に説明会である会社に出会いました。そこで話をしている女性が大きなきっかけをくれました。後の上司なんですけどね(笑)
その女性は現場を経験されていて話を聞いたときに感じたのが設計に対する自分の考えが甘かったな。という感想です。実際に家を作っていく過程で水道や電気のことも全く知らず設計なんかできるわけない。怖いなと思ったんです。
現場での話は私にすごく大きなインパクトを与えて今の自分に大事な気づきをくれました。そしてその気づきに感銘を受け希望通りその会社で現場監督(施工管理)を経験することになりました。
最初は考えてなった現場仕事の選択は間違ってなかった
現場では縦社会を身にしみて感じましたしとても勉強になりました。1棟を作るのにすごくたくさんの職人さんが関わっているんですよね。
その中で現場監督はみなさんと上手にコミュニケーションを取って仕事をお願いしなくてはいけません。
新人だったので周りはみんな先輩。もちろんできないことやわからないことも多く、怒られることも本当にたくさんありました。とにかく自分のことで必死で周りのことが全く見れていなかったんですよね。
お願い1つにしてもお願いの仕方や、頼むのであれば自分がどこまでやっていないといけないのか、全体を把握しながら職人さんにお願いをするのは難しく大変な仕事でした。ただ、大変な中にも非常に学びが多くとても刺激的な日々を体験させて頂きました。そんな充実していた中会社がある時突然なくなることに・・・
いつかは転職して設計の道にいきたいと思っていた
遅かれ早かれいつかはキャリアアップしたいと思ってました。でも5年ぐらいと思っていた現場監督経験が、会社の倒産により2年間に。まだちょっと早いかなと思っていたところもありますがずっと気になっていた今の「無印良品の家」に設計職希望で受けてみました。するとなんと採用!
設計の経験はありませんが勉強しながら学んでいく環境を与えて頂けました。自分が思い描いていたタイミングより早くチャンスが巡ってきたんです!
正直設計するために現場監督を経験しましたが、まだまだ知らないことがたくさんありました。そりゃそうですよね。難しいのは当たり前ですけど、現場知らずに入るよりよかったと思ってます。後は大学で学んだ知識を今実務で活かせてるのはやっててよかったと思ってます。後は、お客さんの生の声が聞けるのは本当に新鮮ですごく楽しいです。
何で【無印良品の家】じゃなきゃいけなかったのか
一言で言えばコンセプトが学生の時から好きだったんです。家は<住み替えるところで主役ではない>
時間が経つにつれて暮らし方は日々変わっていきます。その中でライフステージに沿った家が理想ですよね。
その時々によって合わせた変えられる家が好きでした。
自分も引越しとともにたくさんの家を経験してきましたが、年齢が上がるにつ入れて一人部屋が欲しいとか、状況って日々変化していくんですよね。そこをかなえてくれる家を会社全体で押しているところに非常に共感していました。しかも、そのコンセプトに沿って提案ができるなんて夢のようです。だから【無印良品の家】だったんです。
今後について
とにかく今は設計士の資格を取るために猛勉強中です。本当に【家】しか興味がないんです(笑)でも家って誰もが帰る場所だし、その中にいる自分をイメージすることってできますよね。だから拘りたいし、お客様にも拘ってほしいと思ってます。家は主役ではなくライフステージによって住み替えるものだと思って、その時々で自分の好きな空間を作って欲しいんです。自分の性格上こだわりが強いところもあって昔からやるならとことんゼロか100!やるからにはちゃんとわかりたい!と思う性格なんです。それに3姉妹の長女なのでおせっかいでお世話をやきたい気持ちも溢れていて(笑)昔の気持ちを思い出してこんな部屋欲しかったな、こんな空間欲しかったな。そんな想いからお客さんには自分の居場所を楽しい場所にしてほしいんですよね。だからこそこれからも拘った家をつくる、家づくりに関わっていきたいです。将来は自分の家を作りたいですね。現場を見ていろいろ知ったからこそのアイデアを出して自分の手で作り上げたいです。たくさんのこだわりの詰まった家をつくる、家づくりが目標です。